アルデヒドとケトンの合成①

さて、今回はアルデヒドとケトンの合成方法についてー
ポイントは以下の4つ

1.アルコールの酸化反応
2.アルケンのオゾン分解
3.アルキンの水和反応
4.Friedel-Craftsアシル化反応

今時点で全体の4分の3くらいまで来ているので
どれも一度は見たことがあるタイトルなんじゃないかな
と思います。
復習もかねて忘れてたら他ページも振り返りつつ
見て行っていただければと思います。

それではいっていみよー。

1.アルコールの酸化反応

大半は以下の内容が元なので、よくわからなかったら読んでみてください。
応用編:アルコールの反応①
※超簡単に復習すると、どの酸化剤を使っても
二級アルコールケトンになる
三級アルコール酸化はできない
っていう話になります。

では具体的な反応を紹介していこう。

(1)Jones(ジョーンズ)酸化

なんとなく想像がつくと思うけど名前の通りJones達によって発見された酸化方法。
※実はすでにアルコールの反応①で登場しております。

以下のようにCrOを(酸化クロム(Ⅵ)、無水クロム酸)用いて
第二級アルコールケトンに、
第一級アルコールカルボン酸
する酸化のことだ(反応機構の詳細は アルコールの反応① をご参照)。

ちなみにJones試薬っていう
上記のCrOとHSOが入ったものがある。
酸化剤として使われているんだけど
溶媒にはアセトンが使われていて、この
アセトンが酸化されることで目的物質の過剰な酸化を防いでくれるんだ。

元々無水クロム酸の性質的な問題点として
・有機溶媒に溶けにくい
・過剰酸化が起こる
・爆発性がある
があってちょっと使いにくい…といった状況だった。
そんな中Jones達は
アセトン+硫酸水溶液中 で安定して過剰酸化が起きないことを発見したんだ。

この発見から無水クロム酸を用いた様々な酸化方法(PCC酸化とかね)
が生まれていきます。

(2)PCCを用いた酸化

さてこれも既出なので、詳しいことは アルコールの反応① を
pyridiniumu chlorochromateの略でPCC


アルコールのアルデヒド酸化によく使われる合成試薬です。

ちなみにこいつを発見した人は
Elias James Coreyさんとwilliam Suggsさん
特にElias James Coreyさんは色々な合成試薬や方法論を開発した
2021年現在存命のもっとも偉大な化学者の1人なので
興味があれば調べてみてくだされ。

こいつは(1)と違って、一級アルコール酸化するとアルデヒドで止めることができる

ポイントは水が不要、という点だね。
これは言い方を変えると、
水がないと水和反応が起こらない
つまり
過剰酸化が起こらない
ということなのです。

(3)MnO(二酸化マンガン、酸化マンガン(Ⅳ))

この反応の特徴はアリル(ベンジル)位の水酸基を選択的に酸化するところだ。

比較参考として(1)のCrOで同じものを酸化すると下のようになります。

これがどういう意味かというと
通常のアルコールについてはほとんど反応しない
ということが言える。
最終的な話としては(2)と同様に
一級アルコール酸化するとアルデヒドで止めることができる
っていうことなんだ。

キリがいいところまでいったので今回はここまで。

ではまた次回。

 

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Posted by nikukyu-