ルイス構造
教科書どおりに言うと
原子と価電子(最外殻電子)だけで分子やイオンをあらわしたもの
この言葉だけじゃ?になると思うので一先ず価電子(最外殻電子)についての解説と下図を見てほしい。
価電子(最外殻電子)について
例えばアルミニウムの場合
上記の通り「 2+1 = 3 」になる。
仮に試験中にド忘れしても原子番号さえ覚えていればリカバリ可能です。
さてここからが本番。
左側が一般的な構造式(ケクレ構造ともいう)。
右側がルイス構造。
そもそも構造式は元々立体である構造を机上で表現するために
無理矢理二次元に置き換えている
ので完全に正しい形ってわけではないのだけれど
原子軌道にもあったように視覚的にわかりやすくないと頭に入りにくい
ってところから考えられた表現方法になる。
ではなぜ構造式っていう見た目分かりやすい表現があるのに、あえてルイス構造を考えたのか?
それは
どの原子のどの電子が結合できていないか
をわかりやすく表現することが出来るからからだなんだ。
ちょっと話は変わるけど、まずルイス構造を描くにあたって便利な考え方があるので紹介しとく。
オクテット則(原子の周りに電子は8つ)を満たすように書く。※H以外
というもの。
H以外は一応書いてるけど、分かるよね?ヒントは軌道の数だよ。
まぁ見る人によっては2重、3重結合の表現が分かり難かしいかもなので
もうちょっと細かくした図を以下に置いときます。
ご参考くだされ。
さて話は戻って原子と電子のお話。
原子軌道 でも触れたのだけれど1つの原子軌道には電子は2個までしか入ることができない。
そして原子軌道に2つの電子が入った状態がいわゆる電子対ってやつだね。
そしてこの電子対には共有電子対、非共有電子対という2種類がある。
まぁ意味は例によって見たまま。下図を見てもらえればわかるんじゃないかな。
まず窒素原子が最外殻に(2s)2(2p)3という電子配置を持っている。
原子軌道を思い出してほしいが(2s)2は安定な状態になってる。
一方(2p)3は3つともが不安定な状態になってしまう。
不安定な状態を安定状態にするには空いた軌道に他から電子を持ってくるしかない。
だから水素原子(最外殻(1s)1)なんてのは穴埋めに最良のパーツと言えるんだ。
でこの窒素の場合は安定状態をする為に3つの軌道で共有結合を行って安定状態を作れている、という訳。
さて今までは分子や原子の話だったけど
これが+、-がついてくるイオンだったら?
という疑問が出てくるかもしれない。
という事でイオンについて解説。まずは下図を見てほしい。
まぁ↑で書いちゃってるけど+、-といった符号は存在しない。
よく化学式などで出てくる+、-がどうやって決まっているかというと
全体の形式電荷っていうものを考えて予測しているんだ。
で形式電荷ってやつは以下の式で求められている。
形式電荷 = 有効核電荷-(共有電子の数÷2+非共有電子の数)
おそらく有効核電荷がよくわからないと思うので説明しておくと
≒価電子(最外殻電子)
ってこと(適当でごめんなさい。。。)
さっき紹介したOH–を例にすると
Oの形式電荷 = 6-( 2 ÷ 2 + 6 )= -1
Hの形式電荷 = 1-( 2 ÷ 2 + 0 )= 0
となって
OH全体の形式電荷 = Oの形式電荷 + Hの形式電荷
つまりは
-1 + 0 = -1
となり、結果としてOHは「OH-」で表現されることになるってこと。
なんか適当にみえちゃうかもだけど、化学(他のことも大体そうだと思うけど)ってぶっちゃけ経験則を突き詰めた曖昧なものですので…
余談が多すぎてよくわかんなくなっちゃったけど、言いたいことは真ん中ら辺にありますので…最後まで読んでいただきありがとうございました!
ではまた次回
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