アミンの反応①

さて、お次はアミンの反応について説明するよ。

ポイントは以下の3つ

1.Hofmann脱離
2.Mannich反応
3.ニトロソ化

 

それではいってみよー。

1.Hofmann脱離

さて見たことのある名前が出てきたと思うけど
カルボン酸誘導体-アミド③ で紹介したHofmann転位 と同じ人が開発しています。
ホフマンさんは有機化学をメインにした研究の中で他にも色々な業績をあげているので
他にもちょいちょい色んな所で名前が出てきます。

でこのHofmann脱離がどういうものかというと
以下のように第四級アンモニウム塩と塩基を反応させることで
アルケン第三級アミンができる反応です。

気にしておいてほしいのは第四級アンモニウム塩は酸性度が高くない
ということで、塩基の代わりに酸を使ってもこの反応は起こらないってところかな。
また、最後に脱離する第三級アミンはそこまで脱離能が高くない
なので、この反応にはが必要です。

さてここで思い出してほしいんだけど
以下のようにアルケンは置換基の少ないものが主生成物になる
っていうルールがあったのを覚えているかな?
※忘れていたら アルケンの合成 を…

さてではこのルールをなんといったのか?
そう、Hofmann則だったよね。
当然このHofmannも今回の話で出てきた脱離、転移のHofmannと同じ人が発見・開発しております。

で、この
置換基の少ないものが優先してできる
点について、カルボン酸誘導体-アミド③ でも触れはしたけど
今回はもうちょっと掘り下げた内容を紹介します。

(1)誘起効果

誘起効果 をど忘れしちゃった人は 酸性の強弱 へ

アルキル基(CH)は電子供与性であるため
こいつが多くついているβ炭素ほどδ+が低くなる。

※注意:δ++<δ+

よって、H以外の置換基が少ないCからHは
より引き抜かれやすくなるんだ。

(2)立体効果

実のところこの反応はE2反応になる。
E2反応?になった人は E2反応(内容的には アルケンの合成 も) へ。

ポイントはE2反応はアンチ共平面で発生するっていうところだ。
とうことで、それぞれHとNRがアンチ共平面の時を書くと下のようになる。

NRかさ高い
なのでゴーシュの位置(隣)にCHがあると
立体反発が大きくなる。
つまりは不安定になる。

このためより置換基が少ないアルケンができるように反応するんだ。

キリがよいので本日はここまで~

ではまた次回。

 

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