さて、今回からは応用編になってちょいちょい出てきているけど
まだ詳しくやっていないアルケンについて紹介していくね。
でも触れているのだけれど、
CnH2n(n≧2)であらわされる有機化合物だ。
C-Cの間で二重結合をもっているのが特徴的だね。
どこからやろうかと思ったけれど、
とりあえずまずは命名法をもう少し掘り下げていくことにします。
細かい事を紹介する前に、忘れちゃったかもしれないから
基本を復習しておくね。
体系的命名法ではalkane(アルカン)の語尾のaneをeneに変える。
※ etane → ethane です。ゴメンナサイ。
慣用的命名法ではalkane(アルカン)の語尾のaneをyleneに変える。
※ etane → ethane です。ゴメンナサイ。
基本的には 基礎編:命名法 で紹介した以下を踏襲すれば問題ない。
でアルケンに関わるところで以下の6つのルールが追加されます。
・分子中で一番長い炭素鎖(二重結合を含む)を探す
・二重結合に近い炭素末端を1とする
・アミン以上の官能基がある場合
・アルケンを置換基として命名する場合
・シス、トランス異性体
・E,Z表記法
では順番にいってみよー。
こいつについては命名法で紹介したことに似ているのだけれど、一つ注意しないといけないことがある。
それは二重結合を含むという部分だ。
例えば以下のような場合、主鎖であるCの個数は赤色のように6つになる、ということだよ。
官能基に順位をつけるっていうのを覚えているかな?
基礎編:命名法 の表では省略しているのだけれど
優先度としてはアミンとエーテルの間アルケンがある。
あと二重結合だから該当する炭素は2つあるのだけれど
これは出来るだけ番号が小さくなるようにするっていうルールがあるので
主鎖を見てなるべく小さい番号になる炭素を基準に考えることになる。
1.の例で名称を考えると
のような感じで番号を割り振ることになる。
二重結合は2、3番目なので小さい方の2になって
主鎖の炭素数は6なので 2-hexene となる。
あと主鎖以外の部分、今回でいうところのCH3は置換基だよね。
置換基は2、4番目に合計で2つある
だから接頭辞が 2,4-dimethyl になる。
全部合わせて例の名称は
2,4-dimethyl-2-hexene
になるってわけだ。
さて↑で勘のいいひとは気付くかもしれないが当然アルケンの番号が変わらない場合も出てくる。
以下のような感じだね。
A.
どちらもアルケンのCはともに3、4番目だね。
こういった場合は、置換基の番号が小さくなるように番号をつけることになっている。
なので番号の割り振りとして正しいのはAの方で
2,4-dimethyl-3-hexene
になります。
次のはょっと長くなるので一旦切るね。
ではまた次回。
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