それでは続きから~
さて、これも既に紹介済みだよね。
求電子置換反応については
ベンゼンの反応①~④をご参照で。
ここで意識しないといけないのは置換基がつく流れだ。
どこに付くかの具体的な説明は、ベンゼン誘導体③に登場しています。
※覚えている人はスルーしていいですよ。
電子供与性OHは共鳴効果を起こせるので、オルト、パラ配向になる。
オルトはOHの隣なので当然立体障害があって、パラ位に求電子攻撃がおこりやすい。
ただオルトだけ、パラだけというのはあんまりなくて
オルト置換とパラ置換による生成物の混合物ができることが多い。
で、その割合は反応剤や反応条件によって大きく変わってくるんだ。
これも色々パターンがあるので代表的なものをいくつか紹介しておきます。
詳細はベンゼンの反応②をご参照。
結果としては以下の通りで
オルトが30%、パラが60%になります。
ちなみになんだけど強力な活性化基OHがつくことで
反応しやすくなっております。
そのおかげでHNO3(硝酸)の代わりに
普通より薄い希硝酸でもこの反応を起こすことが出来る。
例えるなら
翼をさずける~で有名な某エナドリ(OH)を摂取することで
どんなに薄給(希硝酸)でも
元気が出る ブラック企業の社員(ベンゼン) です。
…まぁ現実だとそこからどういった結果が生まれるかは人によります。
詳細はベンゼンの反応①をご参照。
あと詳しくはベンゼン誘導体③を読んでほしいのだけれど
(1)ニトロ化の場合と違ってOHが1個付いただけでは活性化はおさえきれないので
オルト、パラ位の全部、すなわち3つつくことになります。
これについては触媒が無くてもOK。
別名:多重ハロゲン化とも呼びます。
給料(Br2)を改善するとこれだけ頑張れるということです。
そして成果はみんな同じようになります。( 現実はちょっと違います けど)
あと実はこの反応は、
・温度を下げる
・極性の低い溶媒を使う
ことでモノハロゲン化物のみをゲットすることもできる
という特徴があります。
労働基準監督署の立ち入り検査を受け
労働条件が改善(反応条件)されたために
一部の成果が上がったといえます。
※ただし環境の改善だけだとやっぱり成果はそこそこになります。
□つまり必要なのはお給与・・・
詳細はベンゼンの反応④をご参照。
(1)と同じでパラ位がメインにできる?
と思う人も多いんじゃないかと思うけど
なんとこの反応だとOH部分と反応することで、エステルもできちゃいます。
何が言いたいのかというと
複雑な混合物
になってくるので、以下のようにまずエーテル誘導体に変換してから反応をを行い
フェノールに戻す作業が必要になってきます。
これはつまり、短期的にマンパワーのみだと
どうしても一定以上の成果が出ない(複数の混合物)ので
中長期的に計画を立てた(反応追加)ことで
大きく成果が上がった(目的の生成物の量アップ)っていうことだね。
ではまた次回。
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