では続きから
前回のカルボカチオンのできやすさのところでも
出たけど超共役が働いているので以下のように安定化される。
数値で見るとプロパンより高くなるってくらいだね。
まぁオマケみたいなものとして覚えておいてください。
3.で共鳴構造を描いたのだけれど
実際のところ以下のようにラジカル、アニオンの形態もとれる。
では解説をば。
まず以下の軌道の状態を表した図を見てほしい。
まず二重結合があるので当然sp2混成軌道がある。
で問題は単結合の部分なんだけど
単純に考えればsp3混成軌道と思うかもしれないが、そうとはならない。
なんというか全ての共鳴構造を合わせたもの
になっているらしく、実際には
全てがsp2混成軌道
と考えられているんだ。
さてこの前提を理解したうえで、まず一つ大事なことは
こいつは平面構造ってことだ。
そして3つのp軌道はお互いに相互作用をする。
この相互作用により、以下のように新しい分子軌道が3つ作られるんだ。
で紹介したけど波には+と-がある。
そして重なり合ったり反発しあったりしてエネルギーは上下している。
上で描いた各エネルギーの関係性は
結合性軌道 < 非結合性軌道 = 通常状態 < 反結合性軌道
んで、カチオン、ラジカル、アニオンの状態を
基礎編:原子軌道 電子の入る順番を示した図に照らし合わせて見てみると
以下のようになる。
一番電子が多いアニオンでさえ、非結合性軌道どまりになっているよね。
だから相互作用しても不安定にはならない。
だから共鳴ができるということだ。
ちなみにこのようにp軌道上の電子が3つ以上の原子で行ったり来たりして安定化することを
電子の非局在化というよ。
特徴はこんな感じかな
次回は反応について解説していきます。
ではまた次回。
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