反応速度

小学校や中学校の理科の実験でもあったと思うけど、ただ混ぜ合わせただけじゃ反応は起こらなかったよね。
でも加熱なんかをすると反応が起こった。
これは反応が進むにはとかなんかの所謂エネルギーが必要だからなんだ。

もう少し具体的に説明すると、まず

・不安定⇒エネルギーの高い状態
・安定 ⇒エネルギーの低い状態

っていう前提がある。
まぁここまで読んできたならなんとなくイメージができると思う。
※わからなければ「反応と平衡」を読みなおしてみてね。

で自発的な化学反応っていうのは不安定⇒安定な方向に向かっていく
エネルギーの高い状態から低い状態に変化する時、エネルギー差は外部に出ていくことになる。
逆にいうと自発的に進まないものを化学反応をさせるためには、エネルギーを注ぎ込まなければならないっていう話。

で、この超えるべきエネルギーの最も高い部分を遷移状態というんだ。
ちなみに図で表すと下のようになる。

ここで新しい記号「ΔG≠」が出てきているね。
これは「活性化(自由)エネルギー」っていって反応が進むために必要な最低限のエネルギーのことだよ。

今までの説明でなんとなく察してくれると思うけど、この山部分が小さい程反応は起こりやすくなる
与えるエネルギーが少なくても反応してくれるってことだからね。

何はともあれどうにかしてまずこの山を越えないことには反応が起こらない
方法としては以下のようなアプローチがあるよ。

■温度の高低
水と熱湯を比べてみると砂糖が溶ける量が違うよね。
これは温度が上昇するほど分子の運動が激しくなって分子の衝突回数が増えて反応が促進されるからなんだ。
当然反応速度は速くなるよ。

■圧力の大きさ
圧力も温度と一緒で上昇すればその分分子の運動が激しくなる。
まぁ空気銃なんかを思い浮かべてもらえればイメージしやすいんじゃないかな。
圧縮されて逃げ場のなくなった空気は周りにどう作用するか、ってね。

■反応物の濃度
濃度が大きいってことを言いかえると許容人数に対してそれを越える人数が詰め込まれている状態。
っていうと理解できるかな。
この場合の人を分子に置き換えると・・・あとは今まで通り。
結果やっぱり反応速度は速くなるよ。

■触媒の有無
多分知っていると思うけど触媒っていうのは反応前後で自身は変化しなくても反応速度を増大させる物質のことだよ。
触媒があると活性化エネルギーは小さくなる。
今回の図でいうと山の高さが低くなるってこと。
山が小さくなるってことは・・・っていえばもう分かるよね。
分からなければ最初から読み返してね。

でいざ反応が始まると図の通りあとは下がっていくだけだ。
ここでもう一つ分かることがある。
それは「反応の自由エネルギーが負であれば(ΔG°<0)反応は進む」っていうこと。

割とこの言葉の理解で苦しんでいる人が多いようなのでちょっと周り道をしながら説明してみたよ。
理解してもらえたら嬉しいな。

さてメインの話は大体終わったので、最後に補足をしておくね。

この活性化エネルギーは次の式で求められる。
ΔG=ΔH-TΔS

標準自由エネルギー(※反応と平衡に記載)と似た記号が出てくるけど、意味合いは原料と生成物から原料と遷移状態に変わったくらいかな。

■活性化エンタルピー(ΔH≠)
こいつは原料と遷移状態の間の結合エネルギーの”差”だよ。
※遷移状態では結合が部分的に切れるのでこの切断に必要なエネルギーってこと。

■活性化エントロピー(ΔS≠)
こいつは原料と遷移状態の間の乱雑さの違いだよ。

さて一応紹介したけど大学生の有機化学でΔH≠、ΔS≠のを用いて計算してくださいという問題ははっきり言って出ない(哭)
まぁこういうものがあるんだって事と図で紹介した反応座標のどこが何かってことは頭に入れておいてね。

ではまた次回

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