原子軌道

ざっくりいえば原子核の周りを動いている電子の移動範囲のこと。

ご存じの通り電子は原子核の周囲を常に走り回っているわけなんだけど
今どこ?と聞かれると具体的な位置を確認することができない。

これは電子が原子核に比べて小さすぎたり、動きがランダムだったりで固定位置がないっていう理由があるから。

特に「動きがランダム」というところがネックで分かりやすい図式で表すのが難しいからか、よく下図のような形式で表現されてる。

※ここでは色々詰まってて紹介しやすいp軌道を紹介しています。
代表的なのは他にもsとかdとかあってそれぞれ形や性質が違うので調べてみてね。

代表的なもの例にすると
s軌道には電子が2個入る。
p軌道には電子が6個入る。
d軌道には電子が10個入る。
があって以下のような構成をとっており、内側の方がよりエネルギーが低い。

上にも出てるけど、これを高校とかで出てきた電子殻で表現すると

K殻⇒電子が2個入る
⇒s軌道(1s)がある。

L殻⇒電子が8個入る
⇒s(2s)とp(2p)軌道がある。

M殻⇒電子が18個入る
⇒s(3s)とp(3p)とd(3d)軌道がある。

になる。
※()で囲っている部分は軌道名といい、先頭の数値が大きくなる毎にエネルギーが高くなる。

今までのことを踏まえて、ここで重要なポイントは

『原子軌道への電子の入り方』

について。

この考え方って有機化学の「揺り篭」から「墓場」まで一生ついてくる重要な考え方なので、きちんと理解してから次に進んでね。

それでは決まり事を解説。

1.電子はエネルギーの低い軌道から入る。

前述の通りなので特に解説なし。
わからんかったらちょっと上を読み返してみてね。
(参考)1s → 2s → 2p → 3s → …
の順で電子が収容される軌道が移り変わっていくよ。

2.パウリ(Pauli)の排他原理

「各軌道に電子は2個ずつ入り、それぞれの電子は逆向きのスピンを持つ」

電子が2個ずつ~の下りはいいとして、初見だと「逆向きスピン」の意味がわかんないかな?と思う。
実は電子って惑星のように原子核(太陽)の周りを公転しながら自転(地球[仮])してるんですね。
※この自転のようなものを「スピン」と呼んでいます。
細かい話をし出すと量子の話になって果て無く長くなっちゃうので省略。

ともかくお互いが逆向きにスピンすることで力を均衡させて安定状態をとろうとしているんだな~ぐらいにとらえておくと覚えやすかな、と。

3.フント(Hund)の規則

「同じエネルギーをもつ軌道が複数ある場合の電子の入り方は矢印2つをそろえないことが優先」

書いてある通りなんだけど、ちょっとわかり難いので以下に解説。

「同じエネルギーをもつ軌道が複数ある場合」
⇒言ってしまえばs軌道以外。
p軌道なら同じエネルギーを持つ軌道は3つあるよね?
意味がわからなかったら最初から読み返してね(哭)

「電子の入り方は矢印2つをそろえないことが優先」
ちょっとややこしい表現なのでまず以下の図を見てほしい。

重要なのはは同じエネルギーが複数ある場合は、各軌道へ順番に1個ずつ電子が収容されるということ。
そして、同じエネルギーで複数軌道がある(図でいう2pの場合)は同じスピン側に優先的に電子が収容されるということ。
なんでかっていうとまた話が長くなるので省略するけど、結局は安定した状態になろうとした時、どこに電子を収容すると安定するのか?という話。
こだわりがなければ神様は人間に分かりやすいように作ってくれてたんだな~と思っておけばよいです。

ではまた次回

© 2017 猫でもわかる有機化学

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